2026年8月28日金曜日

⑧ナスを買いすぎてレシピを探した日

㏚ 夕方、スーパーでナスが安かった。 つい嬉しくなって袋にどんどん入れていたら、 帰宅して数えてみてびっくりした。 「え、こんなに?」 冷蔵庫の野菜室が紫で埋まるなんて初めてだ。 慌ててレシピを探し始めたけれど、 どれも美味しそうで決められない。 とりあえず、今日はシンプルに炒め物にすることにした。 ナスを切りながら気づいたことがある。 買ったばかりのナスは水分が多いから、 切った瞬間に断面がキラッと光る。 この“みずみずしさ”があるうちに調理すると、 仕上がりがふっくらするんだよな、と 過去の経験がふとよみがえった。 フライパンに油を入れて、 ナスを並べて焼きつけるように加熱する。 ここでひとつ目のコツに気づいた。 ナスは動かしすぎないほうがいい。 じっと焼いていると、 表面がカリッとしながら中がとろっとしてくる。 焦げそうで不安になるけれど、 この“待つ時間”が大事なんだと改めて実感した。 途中で味付けを迷った。 しょうゆにするか、味噌にするか、 はたまたポン酢でさっぱりいくか。 今日はシンプルに塩と酒だけにしてみた。 すると、ナスそのものの甘さがふわっと出てきて、 味噌を使う日とはまったく違う仕上がりになった。 ひと口食べてみると、 最初は軽い塩味だけなのに、 噛むほどにナスの旨みがじんわり広がる。 油を吸いすぎて重くなることもなく、 ちょうどいい“とろふわ感”。 買いすぎたことを一瞬だけ後悔したけれど、 この味を食べたらすぐに気持ちが変わった。 料理って、 途中で迷ったり、 ちょっとしたコツに気づいたりしながら作ると、 完成したときの満足度が全然違う。 まだ野菜室にはナスが残っている。 明日は何を作ろうかな、と ちょっと楽しみになった一日だった。